[OpenFactory#03]クリエイターさんとオリジナルの生地を昇華転写でつくる
4月15日にクリエイターさんと続けているOpenFactory#03を開催しました。
OpenFactoryはクリエイターさんに工場を開放していろいろなデザインをプリントして布からうまれる新しいプロダクトを作るプロジェクトの一環です。
今回も直前の告知にもかかわらず10名のクリエイターさんが参加してくれました。
地元のテレビ局のインタビューもはいりながらもいろんなテキスタイルが出来ました。
印刷してみよう
まずはデザインを転写紙に印刷していきます。
印刷する布はポリエステルなので一度転写紙に分散染料という染料でプリントしていきます。
昇華転写といって熱をかけた時にはじめて色がでるので、この段階ではまったく想像もつかないような浅い色なので、はじめて見る方はだいたい不安になります。
今回はA3サイズで三種類の生地にプリントするので、面付けして印刷していきます。
カットした転写紙は完成の色がわからないので、ちょっと不安になります。
今回は10種類から3種類生地を選んでもらいました。
- キラキラしたサテン
- 厚手の綿のような11号帆布
- 印刷がきれいにのってタペストリーなどに使われるスエード
- ポーチやクッションカバーに使われるすこし厚手のトロマット
- スケスケに透けてスカーフなどにつかうオーガンジー
- 透けるけど光沢糸でキラキラするサテンオーガンジー
- 風呂敷につかわれる表面にしぼ感のあるチリメン風のメロンアムンゼン
- デニムのような綾織りで布の風合いがいいツイル
- のぼりや横断幕などで使うトロピカル
- 遮光性の布が挟まった遮光スエード
です。普段の仕事ではあまり使わない透ける素材のジョーゼットが圧倒的に人気でした。
印刷した転写紙を布に熱転写していきます。
高温で圧力を掛けて一気に色を発色させていきます。
今回はA3サイズなので、いつもは反物ごとプリントしますが、今回は手差しで違う方法で印刷します。
熱がかかると今までの転写紙の色が見違えるような色になって出てきます。
それぞれカットします。カットもヒートカットといって熱をかけながら切ることで切り口が溶けてほつれないようになるので、すごく便利です。
普段の仕事ではあまり使わないサテンオーガンジーですが、透明感のあるイラストを印刷するとキラキラひかって小物にも良さそうです。
左は透ける素材でしっとりと透け、右側は綿のような質感に仕上げたポリステル11号帆布です。
個性的なアイコンの印刷には左のサテンのキラキラがすごくあって、真ん中の透けるジョーセットの透け感と右側のちりめん素材でも全く違う表情に変わります。
普段は風呂敷などのちりめんもきれいなイラストだと和風な感じがなくなってこのまま商品になるレベルになります。
布の印刷の新しい可能性
普段はのぼりや横断幕などの広告幕の印刷やアニメなどのオリジナルグッズの制作をしていますが、普段あまり接点のないクリエイターさんに工場を開放することで、普段自社内では思いつかないアイデアや生地の活用方法が見つかるなとつくづく感じるイベントでした。