
昇華転写でつくるブロガーのぼりのできるまで
毎日いっぱいのぼり旗を作っています。
堀江織物です。
飲食チェーンやスポーツチーム、商店街など色んな場所にのぼり旗はたっていました。
最近にわかに個人ののぼりが界隈でブームです。
人間だれしも「一旗あげたい!」願望はあるとおもって、そんなことを話していたらむねさだブログのわんぱくブロガーむねさださんが本当にブログのぼりを作ってくれました。
男なら自分の名前で一旗あげたいっ!そう思っている人に「オリジナルのぼり」がオススメだぞ! #ブロフェス2016 | むねさだブログ
のぼりの印刷方法は多くく分けて2種類
のぼりの作り方は大きく分けると二つあります。
(1)版を作って印刷するシルクスクリーン印刷
(2)小ロットでフルカラーも作れるインクジェット印刷
シルクスクリーン印刷は1枚でも10枚でも100枚でも版を色数分つくるので、数が少ないとかなり割高になってしまいます。数量が多くなると単価がぐっとさがりますし、色数は少ないほうが安くなります。
かたやインクジェットは小ロットでもフルカラー印刷ができます
今は機械のスピードも仕上がりもぐっとよくなっているので、かなりお手軽に作ることができます。
インクジェット印刷にも2種類
今回はのぼり1枚の印刷ということで昇華転写印刷で印刷しています。ちなみにインクジェット印刷の中でも大きく分けると2種類あります。
- 昇華転写印刷・・・転写紙に印刷して布に熱プレスする
- ダイレクト印刷・・・特別な処理をした布に直接印刷して発色する
ダイレクト印刷は、布は普通なら印刷すると滲んでしまうものをにじまないように専用の前処理加工をしてにじまないようにした布に直接インクジェットで印刷をします。その後熱をかけて色を発色させます。インクジェットでも大量ロットの印刷に向いています。
今回は1枚からでも小回りのきく昇華転写印刷で作っています。
のぼりのサイズと生地について
のぼりのサイズに特に決まりはありませんが、一番多いサイズはW600×H1800mmです。
- W450×H1500mm・・・コンビニなど狭い場所に
- W450×H1800mm・・・細身であまり幅が取れない時に
- W600×H1800mm・・・一番オーソドックスなサイズ
- W900×H2700mm・・・パチンコ屋さんや車ディーラーなどに多いです
このあたりは特に指定はないのでお好きなサイズを選んでもらえばいいかなとおもいます。
のぼりは裏からも見られることがあるので、裏抜けをするように、生地は”ポンジ”といわれる薄いものを使います。ほぼポンジでポリエステル100%です。
昇華転写印刷について
昇華転写印刷は、わかりやすく言うとアイロンプリントです。
一旦転写紙という紙に分散染料というポリエステル用の染料を印刷します。
この段階では色は正しく出ていなく、薄く見えます。
ポリエステルの染色に使うインクはこの後の工程で熱をかけることで色が発色します。
転写紙に印刷した後は、大型の発色機で熱と圧力を掛けてインクを転写します。
堀江織物には生地の種類の違いや熱のかかり方が違うものまで5種類以上の機械を取り揃えています。この工程で色の仕上がりが変わってきます。
この発色の工程からでてきた生地はさっきまでの薄い色からきれいに色がでてきます。初めて見る方は魔法みたいなのですごく驚かれます。
最新型の発色機はイタリア製で特許技術を持ったオイル式で大型の熱ドラムなので幅が1,800までの幅広生地でもむらなくきれいにしあがります。
印刷の後はカットとミシン加工があります
印刷が終わると後加工が始まります。
印刷は幅1,500程度のダブル幅と1,800mmの幅広生地とあるので、まずはのぼりなどであれば反物を60センチなどの幅にカットしていきます。この機械は巾切り機で一度に4列をカットすることができて切り口を自動で読み取って正確にカットできるすぐれものです
ポリエステル生地を使っているので、ヒートカットという先が尖ったハンダゴテで切っていくことで生地の切り口が溶けて固まることでほつれないで切ることができます。
幅を切ったあとは短い辺は手作業でカットしていきます。
この部分は手作業でおこないます。
カットした生地に幟の棒を通すチチという輪っかを縫製します。
この輪っかは普通ののぼりだと左右どちらかに5個。上に3個つけます。
実は横の輪っかのほうがポールが通るので大きい輪っかになっています。それもすべて自動ミシンんで輪っかのサイズはコントロールされています。ミシンものぼりのチチをつけるだけの専用ミシンで、小さい車が1台買えるくらいのお値段がします。
そして完成です。
いやぁ。のぼりを作りたくなりますね。
幟のテンプレート(ai)はこちらからDLできます。